2015年10月27日火曜日

Pozole とカンフー

週明けて月曜日の午後4時過ぎ、スクールから電話があり、「ジョニー、まずお腹がいたい、と言い、しばらくすると頭が痛い、といって庭で遊ばずに先生と室内で休んでいるのですが、早めにお迎えに来てもらえますか?」と。5時前になんとか駆けつけると、ジャケットを頭からかぶって
外のポーチに座っていました。確かにあんまり元気がない様子。「マミー、僕熱があるよ」「お腹いたかったけどそれはもうずっと前に治った」・・・おでこに手を当てても熱はない様子。

この後カンフーのクラスが控えています。ジョニーの好物のメキシカンを提案してみると、「僕ものすごくお腹がすいた。ビーンズ&ライス食べればよくなる思う。」・・というので近所のカジュアルでもかなり人気の美味しいメキシカンを提案してみたところ、大きくうなずく。

そして、お店に到着すると、しっかりキッズメニューのなかから好きなものをしかもフライドポテトつきで要求し、お米とシナモンとミルクのあま~い飲み物を指差してオーダー。私もこの際、と思って初めて食べるPozole,というスープとシチューの中間のようなものを晩御飯にいただくことにしました。お店のテレビではサッカーの試合の中継中で、大声で応戦しながら、「マミー、マミーのご飯きたよ!!!!」と響き渡る声で報告し、もりもりと食べつつ、ついでに店内に流れるメキシカンな音楽にあわせて踊りまくり、みるみるうちに元気になるのでした。

その後のカンフークラスでもばっちりアームブロックをきめ、その後ジムにも行くと主張し月曜日の夜常連の仲良しのお友達と走り回って遊び、8時には眠りにおち、今朝は元気いっぱいに起きてきました。昨日はいったいなんだったんだろう??仮病、というのを覚えてきたのかな?

このPozole,という食べ物、優しい辛さで、素朴でほっとする、日が暮れるとはおりものがないと肌寒いお天気にはとくに美味しいものでした。元気そうなジョニーと楽しい夕食デートでした。豚肉のいいおだしがでていましたが、ベジタリアン仕様でもいけそう。今度家でも作ってみようかな。

2015年10月23日金曜日

あきらめるのは君じゃない。

フルマラソン完走について。「怪我もしたし、途中もう歩こうかと思った」という私に、ある友達が「あきらめるのは君じゃないよ。You never give up.」と言ってくれました。

思えば、10代の頃から、「いつかはフルマラソンを走ってみたい」、とぼんやりと思い描いていました。そのぼんやり、を実現しました。まずは、マラソンに申し込むにいたるまでにさまざまな葛藤。私なんかに走れるのか、時間もない、この歳で・・・などなど。

当たり前といえばそうですが、フルマラソンを走るためのトレーニングは相当の時間を要します。そこにあるのは日々の地味な積み重ねと葛藤です。忙ししくても、だらだらしていたくても、外に出て走るだけの気力を続けなければ、トレーニングはできません。そして痛みとのたたかいと、怪我対策。休みを上手にとらなければ、逆効果。走るだけでもだめで、体幹や全身の筋肉の増やす努力もして体を強くする必要もある。それだけトレーニングを重ねても42.195kmというのは未知数です。レースの中盤以降、とくに初めてのフルではもう精神力しかないといってもいいかもしれません。走ったことのない距離を走る恐怖、これ以上走ったら倒れるのはないか、という不安は、トレーニング中もありましたが、レース本番はそのピーク。独りで走っているので、いつとまってもいいわけで、そこで踏ん張るだけの気持ちの強さもないと、完走は無理。

そこまでして走ってみて、どうだったか?多くの人がいうように、この達成感は、なかなか他では得られないものがあります。ハーフマラソンや、10kmレースとは比べものにならない。前回のポストでも書いたように世界が違って見える。それは簡単にいうと、「マラソンを走れたんだから、これくらいのことはなんでもない」と思えることが大幅に増えるため、日常の難題は難題ではなくなる、ということです。それと、なんとなく目に入る世界が明るくなったような。

私が走っている姿をみて、走り始めた人、もっと走ろうと思う人、しばらく休んでいたけど、走ってみようと思った人、FBにアプリでランの記録を投稿し始めた人もいます。少しずつ重ねていけば、誰にでも走れるのがマラソン、でもあります。

もうひとつ、書いておきたいのは、走ることで、友人が増えたこと。私は、部活などをしたことがないので、とくにスポーツつながりで話す人が増えるというのは新しい経験で、楽しんでいます。


今週は、冷たい秋の雨が2日ほど続き、紅葉もピーク、秋が深まっています。






2015年10月19日月曜日

完走!初フルマラソン

昨日、人生初のフルマラソン、完走することができました!前回のポストに書いたように、1週間前の怪我、その後も体調がすぐれず、木曜日あたりからは頭痛が始まり、怪我もよくなってはきていたものの、まだまだ痛い。金曜日は一日中会議室にかんづめ状態で水も思うように飲めない一日。これが災いしてか、土曜日はジャックともどもさらにひどい頭痛で吐き気まで(涙)。日中はとにかく休み、夕方、2キロ、ゆっくり走ってみました。

そして日曜、マラソン当日。起きたときに頭痛が残っていたらやめよう、と思っていましたがどうやらおさまっていました。が、支度が遅れ、スタート8時ぎりぎりに列に飛び込み、スタート。これも理想的ではないですね。

それでも、とにもかくにも、走り始めると、もう後は前を向いていくしかない、と割り切ることができました。まずはゆっくりをこころがけ、ひたすらグループについて走る。この時点ではまだ涼しかったので、楽しく走っていました。
スタート!

ここ1ヶ月あまり、苦しみ続けた右腿の痛みも、今日はほとんどない。右上半身も痛いですが、深呼吸もなんとかできる感じ。まわりに人が多く、かきわけて、自分のペースをキープするのが大変。
いってきまーす♪

20キロあたりまでは、いままで十分に経験している距離で、涼しかったこともあり、比較的余裕で走っていましたが、その後気温が上がり始め、影のまったくないオープンスペースを走らなくてはならないあたりから辛くなってきました。息があがる、というよりも足が前に出ない。

30キロ。ここからがいわゆる「別世界」。ペースを落とさざるを得なくなりました。32キロ以上の距離はいままで走ったことがない私。足を前に出す、ということが大仕事。暑さも厳しく、回りも歩いたり、座り込んだりしている人だらけで、私も・・・となんども思いました。すこし歩いてストレッチ、でまたすぐ走り始められればいいですが(そうしているひとは何人もいました)、私の場合、いったん歩いたらもう走れなくなる、と感じてとにかくひたすら走る。

35キロ、アプリでトラックしていた携帯の電池が切れる。暑いのと、だらだらと続く上り坂で、辛さのあまり、もうやめたい、と思う。デンバーの町の風景や音を楽しむどころか、しんどいので、わずらわしく、いらいらする。

40キロ、まだ2キロもあるのかと思うだけでうんざりするものの、あと2キロ、全力で走れば終わるんだ、という喜びも。それにしても前に進むのがこんなに大変だとは。沿道の応援がありがたい。もう少しだよ!あとひとつ角を曲がればゴールだから!いける!と声を限りに応援してくれた皆様、ありがとうございました。

レース中、ポケットにいれたジェルを2個、間で摂取。水とスポーツドリンクを渡してくれるエイドステーションでは必ず飲むようにしました。終盤は普段は好きではないスポーツドリンクの甘味がありがたい。体が必要としているんですね。

やっとゴールが見えたとき、最後の300メートルは、自分でも驚くほどのスピードで飛ぶようにダッシュできました。3人ほど抜いてゴール。4時間40分45秒。ゴールの瞬間はうれし泣きでした!目標タイムにはとどきませんでしたが、次々と難しい条件が重なる厳しい状況で完走した自分をたたえたい。



最後のダッシュ。風を切って走る!


ゴール後。ハーフマラソンとはまったく別の満足感です!
フルマラソンを走る、そこにいたるまでのトレーニングは、仕事や家庭のある社会人にとってはとても大変です。完走して得られる達成感は、その努力を、やってよかった、と思わせるものがあります。私にとってはこれがスタート。まだまだ目標まで努力が必要。

走り終わったら、風邪も痛みも、どこかへ行ってしまいました 笑。そして、なんというか、世界がまったく違って見えます。

2015年10月15日木曜日

秋の面談 5歳

今日は、夏から移った新しいスクールで、はじめての先生との面談でした。ここでは、生徒ひとりひとりの親としっかり話すためと、生徒の数が多いため、2日間、スクールをお休みにして実施します。ジャックと2人で行ってきました。

前のスクールのように、お手紙はないのですが、じっくりと先生と話をすることができました。以前と変わった、とびっくりしたのが、「ジョニーは、クラスで他のお友達とのソーシャライジング(つまりはおしゃべりと思われます)に忙しく、外にでて遊びたくて仕方なく、自ら課題を選んですすんで課題(ワーク、と呼びます)、をじっくりすることがあまりできませんので、現在そこに取り組んでいます。まあ、年齢相応の行動ですね!」と言うコメントがあったこと。以前のスクールでは、集中力抜群で、どちらかというと他の子と遊ぶのに最初しばらくかかる、ということだったのにですが、「シャイどころか、大変社交的ですよ!」とのこと。よく言うと、どんな人ともやっていける子、ということだそうですが、どうやらおしゃべりがすぎるところがあるようです・・・汗。

揉め事に巻き込まれた場合の対応はどうですか?ときくと、「ジョニーは、そもそも揉め事を起こさないですし、巻き込まれもしないですねえ。自分にとても自信がありますし、とっても賢明に状況を見ているところがあります」といわれ、いいんだかわるいんだか・・・私は幼稚園のころからいじめられっこで、無駄にいろいろ巻き込まれて苦労しましたが、それで学んだこともあるので、これは良し悪し、ですね。

全般的には、新しいスクールでも人気者で、非常に楽しく生活しているようですし、先生に言うことを聞かないこともある、くらいのほうがいいよね、と私は思っています。ジャックは、「もっと課題に集中するように厳しく言う」と言っていますが(笑)。6月に日本から戻ってきて、サマーキャンプが始まった頃に比べると、家でも近所の年上の男の子とものすごいスピードで走り回ったりちゃんばらごっこをしたり。ビデオゲームと、ヒップホップダンスが好き。好きな色は断然「赤」。何をするにも自信が出てきているようですし、あの慎重だった彼からは様変わり。ちょっと「女の子」にも興味があるようですし、おしゃべりをきいていると飽きません。いざとなるとママに泣きつき、「抱っこ~」となるので、かわいいですしね。私は、とにかく、優等生ではなく、幸せが何かを知っている人間になってほしいだけです。これからもできるだけ、自由な環境で常に新しいものに触れ、我が道を行ってほしいです。


2015年10月14日水曜日

負傷。

私は、そもそも運動音痴なこともあって、骨を折ったりひびが入ったり、という経験がありません。いままでの人生で無理な動きをして大怪我をしたのは、2,3歳のころにでんぐり返しをしていてたんすにぶつかりおでこを切ったことくらいです。

日曜日、1週間後に控えたフルマラソンに備えて最後の距離走をいれるべきなのに、寝坊して早朝ランのタイミングを逃し、暑い日だったので9時すぎにはすでに走るには辛い気温なのと、ジョニーのクラスメイトのお誕生日会に行く予定がはいっていて、時間切れな状態だったのにいらいらしていた私はついでにジャックと言い合いまでしてかなり不機嫌な状態で走り出しました。

暑いなあ~、と憂鬱な気分ではしり、まあ6、7キロも走れればいいか、と思ってだらだらと進んでいました。4キロを過ぎたところで緩やかな上り坂でなんでもないところでつまづき、転んでしまいました。足をかばって右ひじから落ち、ノースリーブでむきだしの肩と右半身から地面にたたきつけられてしまいました。

歩けるものの、涙も出ないほど痛い。翌月曜日の午後、お医者さんにいってレントゲンをとってもらいましたが、先生がみたかぎりでは、「骨には異常はなさそうねえ」とのこと。筋肉が引っ張られて痛いだけなので、痛くても深呼吸とストレッチを、とのことだったので励行していました。火曜日にもどってきたレントゲンも骨には異常なし。が、息をするだけでも痛く、痛み止めを飲んでも熱が出たほどです。これでマラソンはもう無理、と思うと悲しくてがっかりでしたが、あきらめようか・・・と思っていました。

火曜日。いいかも、と思いつき、よろよろとヨガのクラスに行く。本当に痛みで汗がでるってあるんだ、と出産以来の思いをして1時間、できるポーズをしていたら結構動く。

明けて今朝(水曜日)の朝。夜はなんだか熱があったのですが、すっかりさがっていて痛みは
あるものの体がかなり軽い。思い切って、走りに出てみました。16キロ(10マイル)、ゆっくりですが、右半身も最初は痛かったものの、走りながら治って行く感じで、後半はかなり腕をふれるようになって楽しく走りきることができました。

レースまであと4日。当初はほぼキャンセルしよう、に傾いていたのですが、スタートラインに立つ勇気が出てきました。走ると決めたら、怪我を理由に「完走できればいいや~」というのもやめてベストを尽くそうと思っています。

ジョニーいわく、「マミー、痛い腕のことは無視すればいいんだよ!僕がひざすりむいたときはいつもそうしてるよ、忘れてると治っちゃうよ。イタイイタイってフォーカスするともっと痛いよ。マミーはちゃんと毎日お料理してオートミールも作れたでしょ?Just Keep Running!」・・・いつのまに私を越えたPositiveThinkingをマスターしている5歳男子なのでした(汗)すごいわ~。


↑夕焼け雲に向かってブランコ!最近は、ブランコは自分で足をブンブンふってかなり高いところまで漕げるジョニーです。

2015年10月9日金曜日

新しい食材

ここ2ヶ月ほど、やっと自炊モードが定着しました。出張や多忙な週がづづくのを言い訳にとぎれがちだった私自身のお昼ごはんも、もちろん仕事で外、のときは別ですが完全にお弁当持参で通しています。私の場合、春と秋はお料理熱が戻りやすいということもありますが(汗)、お弁当の習慣は大事にしたいことのひとつです。

とくに方針転換したとか、影響を受けたわけでもないのですが、好奇心で試してなかなか美味しかった食材が、ひき肉風ノンミートと、カシューナッツバター。こちらでは合いびき肉は、自分で牛ひきと豚ひきを買ってきて混ぜないと売っていないですし、なんだかひき肉って素性がはっきりしないような不安感があってもう永い間わざわざ買うことはなかったのです。ふと試してみたのが、ノンミートのひき肉風。これを甘辛に味付けると、美味しいそぼろになってなかなかいい。

↑は、ほうれん草とにんにくをごろごろといれて炒めただけ。ほうれん草に火を通しすぎないように他の材料をいためて最後に入れるのがコツ。これにあれこれ他の野菜を刻んでいれても美味しいでしょうね。懐かしい味。パスタに絡めて食べたり。

そして、次がカシューバター。まあカシューナッツを水につけて、調味料を入れてペーストにしただけのものなのですが、コクがあってもあまりしつこくなく、私は他のナッツ類より美味しいと思います。↓は、お店でサンプルを食べて美味しかったので買って来たもの。カルダモンがきいていて、なかなか大人の味。たっぷり頂く、というよりはうす~くトーストに塗って食べるだけで贅沢な味になり、十分満足。ジョニーも好きなようです。カシューナッツバターににんにく、などなど混ぜるとリコッタチーズ風のものもできるようなので、試してみようと思います。私相変わらず乳製品はほとんど摂っておりません。

この夏は、本当に忙しく、どこかとげとげとしていたような気がします。私は、6月はじめの日本での休暇以来休みなし。体調だけは持っているのがありがたい。「これが終わったら落ち着く」、と思っても、まったくそうならず、むしろますます多忙になる日々のなか、しずかに台所に立ち、贅沢なものを作るのではなくてふだんのごはんを優しい気持ちで、丁寧に作ることを忘れてはいけないと、痛感します。