2011年6月23日木曜日

授かった命

昨日のことです。初めて一緒に仕事をする同僚と彼女のオフィスで打ち合わせでした。彼女の机とスクリーンセーバーに幸せそうな家族、とくに14,5歳に見えるかわいい男の子の写真がたくさん飾ってあるのを横目で眺めながら1時間ほど過ごしました。

その朝のジョニーは朝起きてから家を出るまで、ひっきりなしに抱っこしてくれと大騒ぎでした。デイケアの時間にぎりぎりで、山のようにやることのある私は、泣きくれる彼の前に立ちはだかり、「どうして泣くの?!ママはあなたがスクールに時間どおりいけるようにがんばってるんだよ???お願いだから静かにしてください」とややいらいらと説明しました。もちろん、そんな説明は彼にとっては何の意味もなさず、さらにわあわあ泣くばかり。やっとの思いで駆け出すように家を飛び出し間に合った、そんな一日の始まりでした。

・・・打ち合わせも終盤、話はお互いの家族構成のことになり、私にはもうすぐ10ヶ月になる男の子がいるの、と話し「あなたも男の子のお母さんみたいね!かわいい子ですね!」と口にしたら、彼女は「そう、私には娘と息子が一人ずつ。この子(息子)は15歳の時に、眠っている間に心臓がとまって亡くなりました。それまでまったくしらなかった心臓疾患によるものです。もう7年前のことよ。生きていたら彼はいま22歳。」と言いながら大粒の涙をこぼしました。

私には返すことばがありませんでした。写真では楽しそうにサッカーボールを追いかけて走る彼、ちょうどジョニーと同じ年ごろのころに見えるにこにこと座って笑っている写真、ハイキングウエアに身を包んで嬉しそうな顔、と健康そのものに見える彼です。彼女も子育て中、子供たちをデイケアに預けほとんどをフルタイムでプロとして働き続け、大変だったけれど、それをとてもよかったと思っていると話してくれ、私を応援してくれました。

授かった命と出会い、日々成長する息子との毎日を慈しみ大切にしなくては、とはっとさせられた、かなしいかなしい話でした。

1 件のコメント:

Yuko Shibata さんのコメント...

人間も動物も植物も、みんなみんな、奇跡の出会いを経てこの世に生まれてきたんですよね。John君を慈しむのと同時に、たむらさん、あなた自身も、うんと慈しんでください。ご家族やお友達がしてくれるのと同じように、自分で自分の命を慈しむということ、大事です。

な~んて、最近説教くさいの、私! オバチャン化が進んでるわあ~。